日本経済再生の前に立ちはだかる「消費税増税」について

政権交代により、今後期待が膨らむ日本経済ですが、再浮上できるかどうかについては、消費税増税が大きく関わってくるでしょう。

消費税は、平成元年の竹下内閣で初めて導入されました。その年は、日本は力強いバブル経済のピークの中にあり、消費税導入の大きな反動は見られませんでした。それに続き、平成9年に橋本内閣により消費税は3%から5%に引き上げられましたが、この増税は、バブル崩壊後、日本経済が深刻なダメージを負っている時期に行われました。

その結果、当時の緊縮政権と併せて景気に大きな影を落とすこととなり、それ以後、長年にわたるデフレを招き、日本の株式市場の株価や不動産価格は半値まで落ち込んでいます。

過去の経験上、消費税の増税に対して日本経済が力強さを保ち続けられるかどうかが、景気回復の鍵となるでしょう。

ただ、景気が回復したからといって、必ずしも賃貸住宅経営にとってプラスに働くとは限りません。

各企業の業績は好転し始めており、これは今後の賃金アップにつながっていくと考えられるため、消費動向については明るい兆しが見えています。

しかし、家賃のような必需的支出に関しては、これまで長らく続いてきた不景気の影響で恒常的に抑え気味になっており、簡単に値上がりすることは考えにくいところです。

そして、経済が好調な時期は住宅の着工戸数が伸びる傾向があるため、景気が回復すれば、当然競合する賃貸住宅の供給も加速していくことが予想されます。

特に東京をはじめとする首都圏では、最新の設備をそろえた優良な賃貸住宅が次々と供給されますので、既存の賃貸住宅をお持ちの家主様は、新たにそれらとの戦いを意識しなければなりません。

更には、住宅ローン減税の延長も決定しましたので、一般消費者の「新築志向」「戸建て志向」「持ち家志向」が高まってくることも懸念材料のひとつです。

また、円安により輸入原材料の高騰がひとたび発生すれば、修繕やリノベーション工事の工賃に反映して値上がりすることも十分に予想されます。

このような状況の中、「駅から遠い」「狭い」「古い」といった三重苦物件は苦しい戦いが強いられることは明らかです。

家賃の下落に、歯止めがかからないかもしれません。中間的な物件についても、今の状態に安心することなく管理体制や日常清掃を強化するなど、テナント・リテンション(入居継続を促すための知恵と工夫)を念頭に置いた賃貸経営を心掛けていただくことが重要です。また、景気回復に伴い、インフレが進んだ場合には、金利が上昇することも十分に予想されます。
アパートローンの残債がある家主様にとっては支払利息の上昇という形で大きな脅威となり、物価上昇と併せて、家計の圧迫が懸念されます。
つまり、日本の景気が回復したからといって、家主様の賃貸住宅経営に及ぼす影響が、良い方向に動く可能性は、低いと言わざるを得ません。

賃貸住宅の賃料への景気の景況はタイムラグが生じるため、遅れてやってきます。
そして、景気の変動は入居者さんにも影響を与えます。
実体経済が回復するためには、賃金のアップが必須であり、そのため、政府は各企業にある程度の賃金アップの要請を始めています。今後、恐らく、多くの企業が賃金のベースアップに踏み切ることでしょう。しかしながら、すべての企業が賃金をアップできるわけではなく、できる企業とできない企業との二分化が始まる可能性があります。残念ながら賃金が上がらなかった方々は、景気回復の恩恵を受けられず、増税の影響のみを受けることになります。
また、万が一、景気が底割れしてしまった場合には、家賃の滞納が懸念されます。

平成初期にバブルが弾けたとき、大量のリストラが行われ、優良入居者が家賃滞納入居者に変わってしまった歴史がありますので、警戒が必要です。また、景気の底割れに消費税の増税が重くのしかかり、企業の倒産や消費者のマインドの低下と併せて、賃料下落が加速することも覚悟しなければなりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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